2023年度 石田パイロット反省点

 

大阪工業大学2023年度パイロットの石田嵩晴です。

本番に向けて準備していたことです。

 

目次

1.トレーニングについて

2.操縦について

大会週間前から当日までの流れ

4.フライトに関して

反省

5.機体の改善点



1.トレーニングについて

 

○脚力向上トレーニング方法

 僕はトレーニングの管理がしやすいためローラーメインで行った。 

1回生(21年)の期間は自転車を借り、週2くらいで練習。

50~140km前後ほぼ平坦な道を走行。、トレーニングという意識はなく周りの人達についていくので精一杯。 

 

2回生(22年)の3月頃筋トレを始めた。しかし習慣化することが出来ず1か月弱で辞めた。 

4月~7月くらいまでは週1で地元の山を登った。

9~11月は週1で筋トレ仕上ながらLSDを織り交ぜたインターバルトレーニングを週2~3で行った。

12月から1月はタバタメイン(平均週3~4)のトレーニングに変更した。 

 

3回生(23年)の2月~5月はSST(ショート、ミディアム、ロング)を中心にZWIFTのThe Gorbyを5分と10分、足が重いときはLSDを行った。

タバタも練習前か後で週3、筋トレも週2程度。

6月7月はより本番に近い形230w~240wの一定走と暑熱順化も行った。 

面白いことに230w~240wの一定走ばかりやっていると240W時のVO2が100%VO2に対し、84.2%から76.8%にちゃんと下がった。(80%前後だと運動時間が30前後で、75%付近だと運動時間が、1~2時間に伸びる) 

 

FTPの推移 

1回生 21年 10月  204w  57.75kg  

            FTP:193.8w(PWR:3.35w/kg) 

       12月        229w  57.2kg   

            FTP:217.6w(PWR:3.80w/kg) 

 2回生 22年 3月        209w  59.4kg   

                                       FTP:198.6w(PWR:3.34w/kg) 

        5月       229w  57.2kg   

                                       FTP:222.3w(PWR:3.80w/kg) 

       10月   232w  58.0kg   

                                       FTP:231.8w(PWR:4.030w/kg) 

 3回生 23年 1月   236w  58.0kg   

                                         FTP:224.2w(PWR:3.87w/kg) 

        3月   240w  58.0kg   

                                        FTP:228.0w(PWR:3.93w/kg)   

        5月   255w  58.0kg   

                                         FTP:242.3w(PWR:4.18w/kg) 

        6月   276w  56.2kg   

                                        FTP:262.2w(PWR:4.67w/kg) 

 

○VO2maxの推移 

   体重(kg)  VO2max (mL/min/kg) 

   22年11月 57.7 65.1 

   23年1月 57.1  68.2 

           4月 56.7  73.2 

           6月 54.9  75.8 

           7月 55.3  74.8 

   練習内容とFTP,VO2maxは上記のとおり。 

 

練習メニューの詳細

(詳しい効果はネットで調べてください) 

SST(short、medium、long、longsp) 

↑longsp 

SSTはやってみるとわかりますが結構しんどいが、初めはきつくても4,5回目くらいになると慣れてくる。そこで楽せずどんどん負荷を上げていくと良いことある。 

 

Gorby5,10 

↑Gorby10 

ある程度やると自身がつく。 

Gorby10は正直完遂することは難しいと思う。自分はきつくても最後までやり遂げる練習として頑張った。 

 

・タバタ 

  大阪工業大学西脇先生の実験室のパワーマックスをお借りした。 

 内容は20秒間の強度の高い運動と、10秒間の休息、を1セットとして、それを8セット繰り返すというものである。 

 このトレーニングを始めてから気持ち的な面もあるかとは思うが、普段の練習の疲労が抜けやすかったりそもそも疲れにくくなった印象があり、また最後のひと踏ん張りで頑張れる。 

 タバタは自分の成長がわかりやすくやりがいがありますが、油断すると吐きそうになる。 

 

・暑熱順化 

 大阪工業大学の非常勤講師でもある大阪国際大学奥島先生のご厚意により、気温35°湿度60%の環境を再現できる施設を使わせていただいた。

 ←施設 

 気温湿度の根拠ですが多分これくらいだろうとの予想と、ネットの情報である。 

 5月~7月までは3週間に1回 計3回 

1回目:20分(240w)、30分(150w)、30分(150w) 

2回目:20分(240w)、49分(150w)、30分(150w) 

3回目:水を飲むタイミングの遅れ、甘えが出て10分前後(240w)で退出 

気温35°湿度60%の環境は一言で言うとサウナです。 

この環境であらがう練習(水をかけたりプレクーリングを行う)が出来きた。 

本番はこの経験のおかげかとても涼しく感じた。 

それ以外は扇風機なしでのトレーニング週に1~2回程度 

 

・筋トレ 

初期のメニュー   

 スクワットジャンプ 25回×2

 フルスクワット40回×2 

 ヒンズースクワット100回×2 

 通常腹筋40回 

 足上げ腹筋30回 

 足バタバタ 40回 

 足伸ばすやつ20秒 

終盤のメニュー

体幹

片足スクワット50回×3

 

 コンディショニング 

 当日に最大の力を出せるよう調子が上がりやすくなる数週間のルーティーンを作る方が精神的にすごく良い。 カーボローディングも行おうと思っていた。結局経験が浅かったため、なんちゃってローディングになってしまったので、やるときは何度か試して自分に合う方法を見つけてね。 

 ・体のケア 

 脚に疲れが残った日はお風呂を長めに入ったり、自転車通学を利用しケイデンス高めで漕いだりした。 リカンベントの姿勢は特殊な姿勢なので、腹筋とはまた違うお腹のインナーマッスル?に違和感を感じることがあある。その場合はテニスボールを股関節の付け根に挟み足で押すとよい。 

 

↑二つのテニスボールをガムテープで縛ったもの 

 二つのテニスボールをガムテープで縛ったものは簡単に作ることができ、気になる箇所に押し当てると絶妙な硬さなので非常に気持ちいい。 

 

2.操縦について 

JT48本、TF13本(本番機フレーム含め41本) 

 操縦はラジコン、実機のグライダー、コンドルで練習 

 実際の操縦が普段練習している要領と同じだとわかるまで非常に苦労した。 一番は姿勢の変化を感じることが重要なのかなと思った。 感じ取るためには目標をとる、水平線を目に焼き付ける また慌てないようにイメージトレーニングも。 

 

 3.大会1週間前から当日までの流れ 

・24(月)240W一定走 rest挟みながら1.5h 

・25(火) sst m&タバタ 

・26(水) 休み 

・27(木) タバタ 

・28(金) 

<28日の飯> 

朝:梅おにぎり 

昼:味無パスタ 

夜:カロリーメイト、おにぎり(鮭)2梅(1)、ウィダー、マグオン水 

 

5:15 起床 

8:30 鳥コン会場着 

9:00 選手受付 

12:00 オンボードチェックその他 

16:00-1630 一定走 

17:30-18:00 プラットホーム下見 

18:30 安全講習会 

21:30 就寝 

・29(土) 

<29日の飯> 

朝:おにぎり(梅)2 (鮭)1、カロリーメイト、マグオン、ウィダー×2 

 水分補給の内容 

Green dakara、水、magon、グリコクエン酸&BCAA、氷 

 4:30 起床 

5:45 現地到着、メディカルチェック 

7:30-8:00 アップ(目的:心拍数をあげること) 

8:30 プラホの桟橋前で待機 

9:00 フライト開始 

 

4.フライトに関して 

当日の方針 

 プロットホームから1~3kmで落ちている機体が多かったので序盤は早めに突っ切り、あとは打合せ通りに飛行 

 心境 

 序盤は早めの速度で迎い風のゾーンを突破

8~8.2m/sくらいで飛行、操縦は大体トリム、時々あおられるのでその際は操縦桿を使用 

 

 4~5kmあたりで水面を見ると風が弱まっているように見えた。

 このへんで旋回点いけるかもとわくわくしてしまい気分がハイになった。速度の変更し、一息つこうと水飲んだりコース確認などしたりしているとしばらくケイデンスが80あたりまで下がる 。

 コースはゆっくり戻せば良いかな 。

 

 あれ意外とそんなに回さなくても飛べるかもと勘違いし、70後半から81あたりでまわす。高度計が2mになってまずいと感じ、83~85までまわすと高度少し上げた 。

 また高度下がったら上げたらいいやと思い、また70後半から81あたりでまわす。高度計確認すると1m。あかんと思い、急いでペダルを漕ぐも遅く着水 。

 

 反省 

 そもそも高度7m前後で飛行するはずだったが全く実行できていなかった。 

一番の問題はケイデンスを勝手に変えてしまったこと。 

ただ落ちているだけなのに勝手に飛べてると勘違いしてしまった。 

あとは計器のスキャニングのサイクルが遅かった。

タイム27:11 

飛行距離8,566.72m 

平均パワー216W 

平均ケインデンス 80rpm 

 

 5.機体の改善点 

 向かい風では230~50wあたり、静穏時では190~210wでフライト出来る印象 

 ・胴体 

 当日は頭のインテークから風が入ってきて涼しかった。 キャノピーは内側に機体内に搭載しているカメラや計器などが反射し、遮光フィルムも相まって見にくかった。 

 ・駆動 

 ペラの風切音が聞こえるほど静か。

 不満点なし。

 ・電装 

 トリムボタンは非常に楽だったが時々ニュートラルボタンを誤って押してしまいピッチが不安定に。高度のLED表示は日光の関係か色が薄く、ちゃんと見ないと分からないLED表示よりもメトロノームとは音色の違う、目が覚めるような緊急性高めの音のほうがいいかも 。

・プロペラ 

 不満点なし 

・翼 

 不満点なし 

 GARMIN、水分補給など 

 etrexは見にくいかもと思ったが大変見やすかった。 

 背中にガイガーリグを入れたのは冷たくてよかった。